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昭和天皇全国御巡幸
~離れ三朝閣~

離れ「三朝閣(さんちょうかく)」から眺める紅葉(11月末頃)離れ「三朝閣(さんちょうかく)」から眺める紅葉(11月末頃)

両陛下のご到着を迎える従業員一同両陛下のご到着を迎える従業員一同

昭和40年5月12日 天皇皇后両陛下(庭園にて)昭和40年5月12日 天皇皇后両陛下(庭園にて)

戦前、国民にとって天皇陛下は雲の上の存在でありました。大部分の国民は、天皇陛下の御姿を拝するどころか肉声も聞くこともまれであった時代でありました。

昭和二十一年より始まった、昭和天皇の全国御巡幸。
戦前ではありえないシチュエーションでの陛下との面会、また天皇陛下から激励のお声掛けを受けた多くの人々は復興への意志をあらためて強くしたと聞いております。

鳥取県への行幸は昭和22年の11月私ども依山楼岩崎が御宿泊の用命を賜ることとなり、離れ三朝閣(さんちょうかく)が御座所となりました。

その後、昭和40年に昭和天皇皇后両陛下の行幸啓を、昭和60年には昭和天皇、常陸宮御夫妻、三笠宮宜仁様、高円宮様のご宿泊を賜りました。

最初にご利用いただいた離れ三朝閣にこんなエピソードがあります。二度目の御宿泊となった昭和40年は館内の特別室(現601号室)にお泊まりいただきました。
その折り、昔の部屋が懐かしいし、皇后陛下にも是非見せたい〜と仰せになり、急遽予定にないコースをお運び頂いたとのこと。

さらに戦後の御巡幸のこと、三朝閣のことを懐かしんで御製を残されました。

たたかひの はててひまなき そのかみの
旅をししのぶ この室をみて

〜戦争が終わってすぐにした旅のことが
 この部屋(当館 三朝閣)を見ていると
 懐かしく思い出される〜

当時の入江相政侍従長に書をしたためていただいたものを額にし、大切に保管しています。

離れ三朝閣は記念の室として現存。
宿泊室としては使用していませんが、当時の調度品、記念の写真などを展示しご来館のお客様にご覧いただいています。

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